この記事ではTypeScriptのアンビエント宣言(declare)についてわかりやすく解説していきます。
まずは、アンビエント宣言について簡単に説明します。
TypeScriptのアンビエント宣言は、既存のJavaScriptライブラリやモジュールがTypeScriptで 型付けされていない場合にその型を定義する ために使用されます。
アンビエント宣言を使うと TypeScriptコンパイラは型チェックを実行できる ようになり、開発者の皆さんは安心してコードを書くことができますね。
例えば次のようなJavaScriptコードがあるとします。
function greet(name) {
return `Hello, ${name}!`;
}
TypeScriptでこの関数を使いたい場合、次のようにアンビエント宣言を追加できます。
declare function greet(name: string): string;
これでTypeScriptコード内で greet
関数を使用する際に型チェックが行われるようになりました!
型定義ファイル(.d.ts
)は、TypeScriptの アンビエント宣言をまとめるための専用のファイル です。
型定義ファイルを使うことで型定義をモジュール化し、他のプロジェクトで再利用できるようになります。
例えば、先ほどの greet
関数の型定義を greet.d.ts
というファイルにまとめることができます。
// greet.d.ts
declare function greet(name: string): string;
そして、この型定義ファイルを以下のようにインポートすることで greet
関数をTypeScriptで安全に使用できます。
// main.ts
/// <reference path="greet.d.ts" />
console.log(greet("John")); // Output: Hello, John!
型定義ファイルを作る方法はいくつかありますが、今回は一番シンプルな方法を紹介します。
まずは、型定義ファイル(.d.ts
)を作成しましょう。
例えば sample.d.ts
というファイルを作ります。
次に、アンビエント宣言を記述します。
次のようなJavaScript関数があるとします。
function sum(a, b) {
return a + b;
}
この関数の型定義を sample.d.ts
に追加します。
// sample.d.ts
declare function sum(a: number, b: number): number;
最後に、型定義ファイルを使用するTypeScriptファイルで参照するようにします。
例えば main.ts
というファイルがある場合、次のように記述します。
// main.ts
/// <reference path="sample.d.ts" />
console.log(sum(1, 2)); // Output: 3
これで sum
関数をTypeScriptで型安全に使用できるようになりました!
今回はTypeScriptのアンビエント宣言について紹介しました。
アンビエント宣言を使って既存のJavaScriptコードに型定義を追加することができます。
また、型定義ファイル(.d.ts
)に型定義をまとめることでモジュール化して、他のプロジェクトで再利用することができます。
ぜひ、実際に手を動かしてTypeScriptの型定義を活用してみてくださいね!🚀
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